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管理物件の空き駐車場をシェア

 株式会社シノケングループ(福岡市中央区天神1丁目、篠原英明社長)は昨年11月、駐車場シェアリングサービス最大手のakippa株式会社(東京都渋谷区渋谷2丁目、金谷元気社長と業務提携した。
 「akippa(アキッパ)」とは、契約されていない月極駐車場や個人宅の車庫をネット予約し、15分単位で一時利用できるサービスで、7月末時点で約1万2000カ所の駐車場拠点数を確保している。同サービスを通じで、シノケンが管理するアパートやマンションの空き駐車場スペースを提供しており、同社物件からは現在約100区画が掲載されているという。
 事業戦略部の上坂弘マネージャーは「当社グループの物件開発は、駅から徒歩10分以内の好立地を中心としている。駅周辺のコインパーキングは満車になっていることも多く、当社物件の場所は車を停めるニーズにも対応できると判断した」と提携の経緯を語る。
 さらに、従来からの課題として「駅周辺の物件は入居率が高いが、居住者は単身者やDINKS層が中心で、車を持っていない世帯も多い。しかし、立地によっては駐車場の附置義務があるため、規定の台数分は確保しなければならず、満室でも駐車場は空いている物件がある」と入居者と駐車場需要のギャップを挙げる。また、駅周辺は違法駐車も多いため、渋滞やトラブルなどの原因にもなりかねない。これらの課題解決策としても、akippaでの駐車場活用に期待を込めた。
 空き駐車場の提供はオーナーの意向によるため、まず物件のオーナー向けに情報発信したところ、予想以上の反響があったという。上坂マネージャーは「akippaの駐車場予約や決済はネットで完結するため、オーナーが対応する必要がない。また、対象駐車場はステッカーやのぼりで区別する程度で、機械の設置も不要なためオーナー側に負担がかからないことが、提供のハードルを下げたのでは」と特徴を語る。開始から約10カ月で、実際の駐車場予約件数も「相当伸びている」(上坂マネージャー)といい、同社の管理物件ではひと月の予約件数が30件近くの区画もあるという。
 提供駐車場で発生した収益は手数料を差し引いた後、オーナーに支払われる。同一エリアのコインパーキングと比較して抵価格で提供していることもユーザー増加の要因となっており、1件当たりの利用料金が高額になることは考えにくいが「駐車場を、コストをかけずに収益源として活用できるオプションを保有していることは大きなメリット」と強みを語る。提供中に駐車場の月極契約が決まった場合でも、約2週間以内に掲載停止への切り替えができるため、需要に応じて柔軟に提供できる。
 全国にある同社の管理物件の駐車場は約1200区画に上り、現在提供しているのは1割弱だが「さらに潜在的なニーズはある」と見込む。周知拡大とともに、今後開発・販売していく物件でもオーナーの意向のもと、空き駐車場を提供していくことを想定し「収益力向上のツールの一つとして、引き続き活用していきたい」と方針を語った。

ふくおか経済 2017年10月号