プレスルームメディア情報

中古マンションを再生 投資用、すそ野拡大

 シノケングループは中古マンションの再生事業に参入する。築造から一定期間たったマンションを取得し、リノベーションして投資用物件として売り出す。不動産市況の過熱で都心部の不動産価格は高止まりしている。新築物件と比べて安価に取得できる中古物件の販売数を増やすことで、多様化する投資家のニーズに応える。
 「リノベ×投資用マンション」事業と称して、東京都心の駅周辺に位置する、築25年程度の既存マンションを取得。自社で設計した壁紙や床材、キッチンなどに付け替えるなど、全面的に再生する。施工はグループのシノケンハーモニー(東京・港)が手掛ける。
 家賃はワンルームで10万円程度と、リノベーション前と比べて2割程度引き上げる。投資用不動産として2000万円台で顧客に販売。シノケンハーモニーが再度、最低賃料を保証した上で借り上げ、賃貸する。年内に第1号物件を販売し、初年度に100戸程度の販売を目指す。新築の物件と比べて「高い利回りが期待できる」(篠原英明社長)という。
 都心部の地価はこのところ高止まりしており、東京23区の住宅地の平均価格は1平方メートルで約55万円と、2008年のリーマン・ショック前の約58万円に迫る勢いだ。
 シノケングループはこれまで、投資用アパート「ハーモニーテラス」や投資用マンション「ハーモニーレジデンス」など新築物件の販売を手掛けてきたが、「建設から期間がたっていても、都心の一等地のマンションに投資したいという声が少なくない」(篠原社長)。新築に加えて中古物件の販売に乗り出すことで、価格帯を広げ、投資資金を抑えたい顧客のニーズに対応する。
 人手不足による建築費の上昇も続いている。同社は14年に老舗ゼネコンの小川建設をM&A(合併・買収)で取得するなど内製化を進めて建築コストを抑制している。リノベーションは新築物件の建設と比べるとより短期間で施工でき販売までの期間が短くできる。再生事業への参入で在庫物件の回転数が上がり、収益性が高められることも背景にある。

日本経済新聞 2017年9月30日朝刊