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シノケングループ 東南アで不動産販売

 投資用アパートやマンションの販売を手掛けるシノケングループが、海外展開のピッチを上げている。中国やシンガポールでの現地法人設立に続き、5月にはインドネシアで投資用不動産「桜テラス」の販売を始めると発表した。今後の戦略について篠原英明社長に聞いた。
 ――-急速に海外展開を進めている背景には、どういった事情がありますか。
 「投資用アパート・マンションの開発にあたり、用地の取得から設計、物件管理まで一貫して手掛けている。国内では、人口の増加するエリアを中心に物件の取得を行っているが、少子高齢化が進むなか、今後も急激な成長を続けるのは難しくなっている」
 「成長のエンジンは1つより2つあるに越したことはない。得意分野である投資用不動産の販売で海外事業に本格的に乗り出し、収益源の多角化を図る。海外展開にあたっては、国内のビジネスモデルをそのまま輸出する考えだ」
 「(投資用不動産事業を始める)インドネシアでは傘下の中堅ゼネコンの小川建設が日系企業からの受注で既に実績がある。自社で手掛ける物件数を増やしていくことで、物件管理などストック収入の拡大も図っていく」
 ――インドネシアは日本と商習慣が大きく異なり、現地でトラブルに巻き込まれる日系企業も少なくありません。
 「海外では、(契約関連の業務について)社内の弁護士と現地の弁護士事務所が綿密に連携して対応している。現地の言葉が分かる人物に委ねることが重要だ。取引の際も第三者を仲介するなど、慎重を期している」
 「日本で30年近く不動産業に携われば、悪意をもって近づいてくる人物の見極めはつくようになる。海外案件は全て社長決裁を必要としており、目利き力を発揮していきたい」
 ――これまでも中国やシンガポールで不動産仲介を手掛けてきました。海外で事業をする難しさはありますか。
 「日本と違うことを考えると言い訳になる。かつて地盤とする福岡から東京に進出したときも『東京はこうだから』と色々と反対されたが、実際に出てみるとうまくいっている」
 「我々の進出するアジアの人々は、日本人と同じようにラーメンが好きという具合に似ているところも少なくない。宗教の違いを指摘する向きもあるが、日本でも宗教はさまざまだ。与えられた環境でどう事業を伸ばすか。マイナスから入るのではなく、ゼロベースで物事を捉えることが重要だ」
 ――事業エリアの拡大も検討していきますか。
 「2億5500万人とされるインドネシアの人口の過半数が30代以下であり、これは日本の全人口よりも多い。今後も高まるとみられ、当面は同国での事業展開に注力していく。ただ、給与所得の上昇に伴い、東南アジアは成長が続くだろう」
 「インドネシアと並行してベトナムやカンボジアなど、他の東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国への展開も検討しなければならない」
 ――海外事業の収益目標はありますか。
 「インドネシアの投資用不動産事業は売上高を3年間で100億円に乗せるのが目標だ。投資用アパートの販売事業は今期、国内事業の売り上げの約半分にあたる500億円規模になる見通し。5年後にはその半分は海外で稼げるようにしたいと考えている」

日経産業新聞 2017年6月27日号