PRESS ROOM メディア情報

民泊物件 スマート利用 情報保護にブロックチェーン スマホで施錠・解錠や精算

 シノケングループは不動産サービスにブロックチェーン技術を活用する。システム開発ベンチャーと資本業務提携し、民泊用のマンション、アパートの検索や解錠、施錠、精算などをスマートフォン(スマホ)でできるようにする。同技術はビットコインなどの仮想通貨に用いられるのが主で、不動産業界では珍しい。顧客情報保護などで利点があり、早期の実用化を目指す。
 ブロックチェーンのシステムを開発するベンチャー、チェーントープ(福岡県飯塚市、正田英樹社長)の第三者割当増資にこのほど応じ、発行済み株式数の約15%を取得。投資額は約3000万円でシノケンGはチェーントープの大株主となる。
 チェーントープの正田氏は、ブロックチェーン開発で実績のあるハウインターナショナル(同)の創業者でもある。同社はふくおかフィナンシャルグループ(FG)や三井住友FGなどとフィンテック分野でも共同研究や開発を進めており、技術力が高いと判断した。
 シノケンGはチェーントープとの提携を足がかりに、民泊物件など不動産事業へのブロックチェーン技術の応用を目指す。来春にも住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行される見通しとなっていることや、訪日外国人(インバウンド)の増加で民泊のニーズが高まっていることに対応する。
 スマホで鍵を開け閉めできるスマートロックと連動させることで、民泊の宿泊者が簡単に物件の検索から滞在、退出、精算まで人の手を介さず安全に利用できると判断。2018年春をメドに実用化につなげる。
 シノケンGは5月に民泊向け投資物件の営業を始めたほか、アパートやマンションなど投資用物件を計2万5000戸管理する。物件の所有者の了解が得られ次第、ブロックチェーンを活用したサービスを提供していく考えだ。
 シノケンGは投資用不動産に加え、事業領域の拡大を進めている。5月末にはバイオマス発電事業に参入したほか、2月に受け付けを始めた電力小売り「シノケンでんき」では既に初年度の計画の3割にあたる3000世帯と契約を結んでいる。

2017年7月5日 日本経済新聞朝刊