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アパートファンド創設 30億円、機関投資家向け 都内21物件、低金利で需要

 シノケングループは自社の物件に投資するファンドを3月下旬にも立ち上げる。ファンドには事業会社や機関投資家の投資を見込んでおり、これまで個人が主だった顧客の裾野を広げる。アパートを投資対象とする機関投資家向けファンドは国内で初めてという。今後、運営するファンドの数を拡大し、新たな収益の柱に育てる。
 3月下旬にもアパートファンド「HTT-1号ファンド」を組成する。ファンドの総額は約30億円。銀行からノンリコースローン(非遡及型融資)で調達し、事業会社や機関投資家の出資を受ける。
 ファンド資産の運用・管理は新たに設立する資産運用会社「シノケンアセツトマネジメント」(福岡市、霍川順一社長)が担う。第1号ファンドは東京23区内で展開する木造賃貸アパート「ハーモニーテラス」に投資する計画。対象となる、21物件は全て新築を想定しており、ファンドの内部収益率は年7%を見込む。
 ハーモニーテラスは駅との距離が近いことなどが売りで、昨年末の入居率は98%に達しているという。一般に小規模なアパートは管理などの手間が多く機関投資家向けファンドの対象になりにくいが、賃貸管理から電気やガスの供給まで一貫して手掛け、これまで約3万戸を販売してきた強みを生かす。
 アパートの購入者はこれまで一般の会社員や公務員など個人が大半を占めていた。ただ、マイナス金利で資金の運用環境が悪化する中、機関投資家や事業会社からの出資ニーズが高まっている。ファンドを介して機関投資家などがマンションに投資しやすい環境を整え、こうしたニーズを取り込んでいく。
 足元で1号ファンドの引き合いが強いことから、2号以降のファンドについても既に組成の準備を進めている。
 今後は需要の大きい個人向けの小口ファンドや不動産担保型のローンファンドなど、毎年30億~50億円規模のファンドの組成を目指し、新たな収益源に育てたい考えだ。

日本経済新聞 2018年3月1日朝刊