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アパート投資で若年投資家層を開拓

シノハラ建設システムは、1990年に篠原英明社長が25歳で福岡市に創業したアパート販売会社。その事業の注目すべき点は、土地を持たない年収600万円程度の、30代の普通のサラリーマン層を中心ターゲットにおいて、福岡市内の中心部周縁で5,000万円程度(東京では、6,000万円以上)の投資商品を組成するところにある。実は、このビジネスモデルは、篠原社長が会社設立前のサラリーマン時代、24歳の時に独自に事業計画を作り、銀行と交渉して自ら実践したもので、会社設立時には6棟のアパートを経営していたという。
「アパート経営はあくまで手段、目的は土地を持ち、資産をつくることです。しかし、若いときに土地を買っても支払いが困難ですから、アパートをつくり賃貸収入で土地・建物の代金に当て、定年を迎えるときには土地が残っているようにする。これが年金をあてにできない世代にとっての老後対策でもあるわけです」(篠原英明社長)
創業後の10年間は、福岡市中心部に近い好立地での展開に絞っていたが、年間50棟、売上30億円を超えた段階で、福岡市内だけではマーケットに限界があるとみて、4年前に東京に進出している。また、02年にジャスダックへの上場を果たしたことで、同社の認知度、信頼度が高まり、売上高は、03年3月期57億1,500万円、04年3月期85億1,500万円と大きく伸びている。今期(05年3月期)は110億7,600万円を目指して、首都圏のエリア拡大に着手し、横浜、川崎地区にもロケーションを広げている。前期の売上85億円の内訳をみると、東京の販売売上が約40億円、福岡が約30億円と、東京が上回るほどに市場開拓が進んでいる(このほか、賃貸管理売上約8億円、その他7億円)。
また、名古屋も家賃が比較的高いことから有望視しており、今年から重点営業地区として強化を図っている。現在、地域別に見たアパートの表面利回りは、福岡で8.5%、東京7.5〜8%、名古屋9%といったところ。札幌も9%以上が見込めるため、来期には進出を予定している。このため東京在住者は、福岡や名古屋の物件に投資する場合も多く、東京と福岡・名古屋で半々に投資している状況という。
同社の中心顧客層は、前述したように30代のサラリーマン。したがって、銀行ローンに限界があり、複数のアパート投資が望めないケースも多い。
こうした事情から、同社では10億円規模での投資ファンドの組成を計画し、投資家の要望に応えようと準備していた。ところが、このたび東京スター銀行からノンリコースローンの融資を受けられることになったため、事情は大きく変わってきた。東京スター銀行ではLTV80〜85%で、3,000万〜3億円までのノンリコースローンを提供するので、平均5,000万円の福岡の物件ならば、自己資金500万円に、同社のバックアップローンを組み合わせて投資が可能となる。
「ノンリコースローンの提供が可能になったので、複数の投資が可能になっただけでなく、OLなどの若い女性まで顧客ターゲットが広がり、潜在客は2〜3倍になると思います」(篠原社長)実際に、ノンリコース融資に対する反応は高く、これまで1日平均150件程度の問い合わせが、200〜230件と急増している。同社では、このノンリコースローンの提供によって、当面、ファンド組成の必要性がなくなったとみている。現在の顧客は、利回り6%程度の証券投資よりも、グロスで8%以上の現物投資に魅力を感じるからだ。

平成16年11月1日発行 月刊プロパティマネジメントより